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FOCAL THEVA No.2 展示いたしました。


最近は物価高の影響もあって、様々な製品の価格が高騰しています。生活に必要不可欠な食料品を筆頭に、あらゆるものの価格が上がっているのを実感として感じているのではないでしょか。
我々が日々接しているオーディオは「趣味の世界」の最たるもので、生活必需品ではありませんので、価格高騰の影響をもろに受ける製品であろうかと思います。
そんな「趣味のオーディオ」の世界は、ハイエンド化が著しく、一般庶民には手の届かない製品が本当に多くなってしまいました。

また今まで国内市場を牽引して来られたオーディオマニアやオーディオファンの方々も、高年齢化が進み、オーディオ機器の処分の話はあっても、積極的にオーディオに取り組むことが少なくなってきております。かといって今の若い世代の方はヘッドフォンで聴くことはあっても、スピーカーで音楽を聴くという方も少なくなってきています。
そうした昨今のオーディオ事情を考えるにあたって、大規模なオーディオ装置で音楽を聴くというスタイルが今後少なくなっていくことは明白でありましょう。一部の富裕層の方やオーディオのスーパーマニアの方は当然存在するとは思いますが、趣味の世界の商品なのでこうした二極分化は今後ますます広がっていくものと思われます。
一方で一般庶民の方が気軽に手を出せるオーディオ製品も存在するのですが、やはりハイエンド商品が多く、ミドルレンジのラインナップとしてはかなり限られたものとなってしまっているのも事実です。

そんな中で、フランスのスピーカーメーカーのFOCAL社が、新しいエントリーライン・スピーカーとして「THEVA」(ティーバ)シリーズをリリース致しました。ラインナップとしては、トールボーイ型の「THEVA No.2」(税込ペア242,000円)、ブックシェルフ型の「THEVA No.1」(税込ペア121,000円)、センタースピーカーの「THEVA Center」(税込77,000円)の3種類になります。なお、このティーバシリーズは、フランスの本社工場ですべて生産される「メイド・イン・フランス」の製品です。

価格的に手頃なこともあって、当店としてもTHEVA No.2のダークオーク(DO)を展示することに致しました。
中低域には、カーボンファイバーにサーモプラスチックポリマーを含侵成形した複合材による高性能振動板 “スレートファイバー・コーン” を搭載。軽さや強度、ダンピングなどにおける理想的な特性により、力強く歪感の少ない豊かなサウンドを実現しました。なお、THEVA No.2には新開発された130㎜ウーファーが2本搭載されています。
高域には軽く剛性の高いアルミニウムとダンピングに優れるマグネシウムの特徴を併せ持つアルミニュウム/マグネシウム合金によるインバーテッドドーム型のTNFツイーターを採用。なめらかで繊細な表現力を獲得しました。
また設置方法にも配慮されており、THEVA No.2は後方にスラントした付属ベースを装着を装着することにより、やや後方に傾斜し底面の安定性を増大するとともに、タイムアライメントを整えて理想的なリスニングポジションを実現します。また付属スパイクを組み合わせれば、床の振動も低減することが可能となります。
また価格的にも、最近の物価高の状況を考えればかなりの割安感を感じることができます。

FOCALと言えば、かなりのハイエンドスピーカーメーカーのイメージがありますが、こうした一般家庭向けのスピーカーシステムでも、上位モデルで培ったスピーカー技術をうまく落とし込んで製品化したハイコストパフォーマンススピーカーと言えるものであります。

こうしたスピーカーは、音楽と対峙して重箱の隅をつつくような聴き方ではなく、仲間とワイワイやりながら「音楽の世界を堪能する」というシンプルな聴き方が一番似合っているような気がします。
音色的には、価格帯から言っても「ハイエンドスピーカー並みの高解像度でクリアなサウンド」という訳にはいきませんが、ジャンルを問わずに音楽を楽しく鳴らしてくれるスピーカーという印象で、初級・中級クラスのプリメインアンプと組んでも十分にウェルバランスな音楽が楽しめるように感じられました。
当然のことながら、中級クラスのプリメインアンプのほうが音楽の深みとか心の琴線に触れるような感動といったものが多く感じられます。このようにアンプのクオリティによって音楽の感動の度合いが変わってくる印象があるということは、このスピーカーが持っているポテンシャルの高さを物語っているように思います。いずれにせよ、これからオーディオセットを揃えようという若いユーザーの方には最適なスピーカーのような気がします。

その他のスピーカーで、ブックシェルフ型ではなく、フロアスタンディングのスピーカーとなると、Sonus faberのLUMINA Ⅲがありますね。このスピーカーも良くできた製品でありますが、2度にわたる価格改定で現在は税込ペア368,500円と、かなり上がってしまいましたので、THEVA No.2との価格差がより大きく感じてしまいます。

しかし今回、FOCALのエントリークラスのスピーカーラインナップを調べていたら、THEVA の上にVESTIAというシリーズがあることを知りました。商品構成もトールボーイ型/ブックシェルフ型/センタースピーカーと、THEVAと同じ構成です。上位モデルということで、ウーハー口径が16.5㎝のダブルウーハーで、同口径のミッドウーハーと、アルミニウム/マグネシウム製インバーテッド・ツイーターによる3ウェイ構成です。そして付属のスピーカーベースを装着することによって後方にスラントさせることができる構造など、昨年6月のVESTIAの発売時から同じような趣旨でスピーカーづくりに励んでいたことが分かりました。
価格はトールボーイ型で、税込1セット330,000円と、Sonus faberのLUMINAⅢとおおよそ同じ価格になってきました。このVESTIAは私も聴いたことがありませんので、機会がありましたらお借りして、またこのブログでご紹介したいと思います。

但しスピーカーの場合は価格だけでは判断できない「音色」の違いがありますので、このあたりはお使いになる方との「相性」とか「好み」が重要になってきます。またお聴きになる音楽ジャンルによっても、ご自身にとって好ましい音色と感じられるかどうかもチェックポイントになってきます。こればかりは店頭でお聴きになってみないとわからない部分でありますので、ご興味のある方はご自身の愛聴盤をお持ちいただいてお聴きになってみてはいかがでしょうか。
ご試聴を心よりお待ちいたしております。