TANNOY SUPER GOLD MONITOR 試聴記
1926年に創業したイギリスの老舗スピーカーメーカーであるTANNOY社は、一般のオーディオ愛好家向けの製品のみならず、放送局や録音スタジオ向けの「モニタースピーカー」の開発・生産も行っておりまして、デッカやEMIレコーディングスタジオ等、世界の有名録音スタジオに導入され、歴史的名盤の数々はこのモニタースピーカーで誕生しました。
オリジナルのスーパー・ゴールド・モニター(SGM)シリーズは、1970年代に登場したスーパー・レッド・モニターの後継モデルとして、スタジオレコーディングの黄金時代である1985年に数々のグラミー賞を受賞した伝説のマスタリング・エンジニア、ダグ・サックス氏は、「ザ・マスタリング・ラボ」独自仕様のSGM-10Bで数々の名盤を制作。スティーリー・ダン、ポール・マッカートニー、ダイアナ・クラール「ライブ・イン・パリ」など数々の名作を手掛けたレコーディングエンジニアのアル・シュミット氏も生涯に渡りこのSGM-10Bカスタムの愛用者の一人です。また、80年代にはタンノイと契約していたバーニー・グランドマン氏(マイケル・ジャクソン「スリラー」をマスタリング)もSGMを愛用し、ハリウッドのスタジオのみならず、東京のスタジオでもSGMを導入したことが過去のインタビューで語られています。世界の一流エンジニアに選ばれてきたモニタースピーカーの逸品であるTANNOY SGM。その素晴らしさは、数々の名録音の音質を聴けば明らかでありましょう。
オリジナルのスーパー・ゴールド・モニター(SGM)シリーズは、1970年代に登場したスーパー・レッド・モニターの後継モデルとして、スタジオレコーディングの黄金時代である1985年に数々のグラミー賞を受賞した伝説のマスタリング・エンジニア、ダグ・サックス氏は、「ザ・マスタリング・ラボ」独自仕様のSGM-10Bで数々の名盤を制作。スティーリー・ダン、ポール・マッカートニー、ダイアナ・クラール「ライブ・イン・パリ」など数々の名作を手掛けたレコーディングエンジニアのアル・シュミット氏も生涯に渡りこのSGM-10Bカスタムの愛用者の一人です。また、80年代にはタンノイと契約していたバーニー・グランドマン氏(マイケル・ジャクソン「スリラー」をマスタリング)もSGMを愛用し、ハリウッドのスタジオのみならず、東京のスタジオでもSGMを導入したことが過去のインタビューで語られています。世界の一流エンジニアに選ばれてきたモニタースピーカーの逸品であるTANNOY SGM。その素晴らしさは、数々の名録音の音質を聴けば明らかでありましょう。
TANNOYのデュアルコンセントリックユニットでは、ウーハーとツイーターは、同一軸状に重なるように一体化された構造となっており、優れた位相特性を誇ります。
今回のSGM-12は12インチウーハー搭載で、シリーズの中間サイズの製品で、サイズの影響なのかは定かでありませんが、一聴した時の第一印象は「適度に引き締まったモニタースピーカー」という感じでした。
音楽の輪郭は結構はっきりしていて、モニタースピーカーとしての役目は十分果たせる感じがしました。歴史を振り返ってみますと、TANNOYのデュアルコンセントリックユニットは1947年に開発されており、それ以来、地道に改良を重ねてきており、現在に至っております。
そんな中で、今回の「復刻版スーパー・ゴールド・モニター(SGM)シリーズ」は、従来の家庭用のTANNOYスピーカーとはちょっと音色が異なっていて、モニターライクなサウンドが楽しめます。具体的に申し上げますと、全帯域にわたって「音色的な緩み」を感じることがありませんでした。また中低域に適度な「締まり」があって、それが音楽的緊張感を醸し出しており、演奏に実体感を与えているような感じがしました。
今回のSGM-12は12インチウーハー搭載で、シリーズの中間サイズの製品で、サイズの影響なのかは定かでありませんが、一聴した時の第一印象は「適度に引き締まったモニタースピーカー」という感じでした。
音楽の輪郭は結構はっきりしていて、モニタースピーカーとしての役目は十分果たせる感じがしました。歴史を振り返ってみますと、TANNOYのデュアルコンセントリックユニットは1947年に開発されており、それ以来、地道に改良を重ねてきており、現在に至っております。
そんな中で、今回の「復刻版スーパー・ゴールド・モニター(SGM)シリーズ」は、従来の家庭用のTANNOYスピーカーとはちょっと音色が異なっていて、モニターライクなサウンドが楽しめます。具体的に申し上げますと、全帯域にわたって「音色的な緩み」を感じることがありませんでした。また中低域に適度な「締まり」があって、それが音楽的緊張感を醸し出しており、演奏に実体感を与えているような感じがしました。
試聴は以下の5曲で行いました。
➀ 五嶋みどり/ Encore! 「朝の挨拶」
➁ ベートーヴェン 交響曲第6番 「田園」
➂ The L.A.FOUR 「Going Home」
➃ Count Basie Orchestra 「Corner Pocket」
➄ ウィリアムス浩子 「A Nightingale Sang In Berkley Square」
モニタースピーカーという性格もあって、様々なジャンルの音楽を聴きましたが、どの音楽も演奏として違和感がなく、ジャンルを選ばないナチュラルでオールマイティなサウンドとして仕上がっているように感じました。TANNOYというブランドからするイメージで、「クラシック中心で、ジャズ・ロック系はちょっと・・・。」という方には是非聴いていただきたいようなウェルバランスな音楽が楽しめます。
今年からTANNOYのブランド・マネージャーに就任した、ヴィンセント・ウェイド氏によると、今回のSGMシリーズはスタジオモニターではなく家庭用のHiFiを意識して作られたものだそうですが、「アーティストが作った音をそのまま自宅でも楽しめる」というコンセプトとなっているそうです。
聴き込んでみると、低域に関しては結構量感があり、音楽によっては重厚感のある音楽が楽しめます。中低域の厚みがあるので、重心の低い、厚みのあるサウンドが心地良く、楽しむことができました。従来のTANNOYが持っていた「柔らかな低域」と「穏やかな中域」といったイメージと違って、モニタースピーカーらしい解像度の高いサウンドが楽しめました。
クラシックだけではなく、様々な音楽ジャンルを楽しみたいというお客様のなかで、伝統的なブリティッシュサウンドを体験したいと思われている方には、このSUPER GOLD MONITORシリーズは、非常にいい選択肢になるのではないかと感じた今回の試聴でした。
最後に一言付け加えさせていただきます。
これまで述べてきたように製品の出来というか、サウンドクオリティは非常に素晴らしいと思います。ただ最近の物価高の影響もあって、価格的には「リーズナブル」と言えるものではないところまで行ってしまいました。これはオーディオ製品だけではなく、あらゆる製品に言えることですが、一般のオーディオファンが気軽に購入できる金額とは言えないレベルになってしまっているとは思います。こうした趣味の製品の場合は、価格的なことは言いだすべきではないことは百も承知ですが、それにしても「高嶺の花」になってしまっているのが誠に残念であります。クオリティの高い製品であるが故に、どうしても気になってしまった今回の試聴記でした。
➀ 五嶋みどり/ Encore! 「朝の挨拶」
➁ ベートーヴェン 交響曲第6番 「田園」
➂ The L.A.FOUR 「Going Home」
➃ Count Basie Orchestra 「Corner Pocket」
➄ ウィリアムス浩子 「A Nightingale Sang In Berkley Square」
モニタースピーカーという性格もあって、様々なジャンルの音楽を聴きましたが、どの音楽も演奏として違和感がなく、ジャンルを選ばないナチュラルでオールマイティなサウンドとして仕上がっているように感じました。TANNOYというブランドからするイメージで、「クラシック中心で、ジャズ・ロック系はちょっと・・・。」という方には是非聴いていただきたいようなウェルバランスな音楽が楽しめます。
今年からTANNOYのブランド・マネージャーに就任した、ヴィンセント・ウェイド氏によると、今回のSGMシリーズはスタジオモニターではなく家庭用のHiFiを意識して作られたものだそうですが、「アーティストが作った音をそのまま自宅でも楽しめる」というコンセプトとなっているそうです。
聴き込んでみると、低域に関しては結構量感があり、音楽によっては重厚感のある音楽が楽しめます。中低域の厚みがあるので、重心の低い、厚みのあるサウンドが心地良く、楽しむことができました。従来のTANNOYが持っていた「柔らかな低域」と「穏やかな中域」といったイメージと違って、モニタースピーカーらしい解像度の高いサウンドが楽しめました。
クラシックだけではなく、様々な音楽ジャンルを楽しみたいというお客様のなかで、伝統的なブリティッシュサウンドを体験したいと思われている方には、このSUPER GOLD MONITORシリーズは、非常にいい選択肢になるのではないかと感じた今回の試聴でした。
最後に一言付け加えさせていただきます。
これまで述べてきたように製品の出来というか、サウンドクオリティは非常に素晴らしいと思います。ただ最近の物価高の影響もあって、価格的には「リーズナブル」と言えるものではないところまで行ってしまいました。これはオーディオ製品だけではなく、あらゆる製品に言えることですが、一般のオーディオファンが気軽に購入できる金額とは言えないレベルになってしまっているとは思います。こうした趣味の製品の場合は、価格的なことは言いだすべきではないことは百も承知ですが、それにしても「高嶺の花」になってしまっているのが誠に残念であります。クオリティの高い製品であるが故に、どうしても気になってしまった今回の試聴記でした。