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ACOUSTIC REVIVE RPC-1K 試聴記


RPC-1(左)とRPC-1K(右)

お客様からアコースティック・リバイブの電源コンディショナーRPC-1の新バージョンで貴陽石処理を施したRPC-1Kを試してみたいというリクエストがありまして、デモ機をお借りしましてお客様宅へお送りする前に店でテストしてみました。
当店には前モデルのRPC-1がありますので、この2機種の比較と、いずれも使用しない場合の3条件での音質の比較をしてみました。

その前に、貴陽石って何?というところから始めたいと思います。貴陽石は約6500万年以前の地殻変動にともなう高温熱水作用によって形成された岩盤石で、群馬県の長石御座入鉱山でしか採ることができない、ケイ酸アルミニウムを主成分とする天然鉱石です。群馬県で操業しているアコースティック・リバイブにとって幸運だったのは、貴陽石の採掘現場の山の持ち主との出会いがあったということでしょう。そこでいろいろな製品に貴陽石処理を施すことにより、大幅な音質改善が見られたとのことです。この貴陽石処理とは何をするかといえば、貴陽石の粉末をごく少量塗布するようです。そもそも貴陽石には高い遠赤外線放射率やトルマリンの40倍ものマイナスイオン実測値で、他の鉱石より群を抜いて高い値を示すそうです。その貴陽石の効果に目を付けたというのはアコースティック・リバイブの石黒社長の素晴らしいところですね。この「貴陽石効果」は様々なオーディオ機器やケーブル類に極めて有効に働き、今後も様々な製品に貴陽石処理を施したものを開発していくようです。

RPC-1K

家庭の壁コンセントの一つに差し込むだけで、オーディオシステムの音色や質感が向上するRPC-1ですが、貴陽石処理を施したRPC-1Kとどれほどの違いを見せるのか興味あるところでした。なおRPC-1Kは貴陽石処理だけでなく電源プラグがフルテックの最上位モデルのFI-50 NCF(R)を採用して、内部のノイズ除去ユニットもリニューアルして搭載するなど全面的にブラッシュアップしています。おかげで62,000円も高くなって31万円となってしまいました。この商品の開発に関わった方の話ですと、①ノイズ除去ユニットを本体ケースに収まる最大寸法に再設計②シールド方法の見直し③配線全体を貴陽石コーティング、ということで中身は全く別物になっているとのことです。

試聴は電源コンディショナーを外した状態と、RPC-1を使用した場合、RPC-1Kを使用した場合の3パターンで比較しました。ソースはアナログレコードです。
電源コンディショナーを外した状態をノーマルとすれば、これはこれで不満はないのですが、RPC-1を接続すると音の表情が変わります。中低域は太くなり落ち着いた音になります。分解能も上がってきれいな見通しのいい音が楽しめます。これでRPC-1を外してみると低域のしまりがなくなり、全体的にゆるい音に感じてしまいます。次にRPC-1Kを接続するとさらに1ステージグレードが上がって、極上の音場空間が現れます。音の粒立ちの良さ、立体感、音離れの良さ、ナチュラル感などが一気に味わえます。リスニング環境や機器のグレードによって効果の出方は変わってきますが、一通りの工夫を施している環境であればその違いは如実に現れるのではないでしょうか。やはり貴陽石処理だけでなく電源プラグやノイズ除去ユニットの進化もトータルで効いてくるのだと思います。こうして比較をしてみますとやはりRPC-1Kが圧倒的に優れています。しかしその対価として31万円という価格が妥当かどうかはリスナーそれぞれの判断ということになりましょう。