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Helca 1 と NCF Booster


今回は最近巷で話題になっている音質向上アクセサリーを2種類ほどご紹介いたします。

一つは、クライナが出している Helca 1で、これはケーブルに巻き付けて使用するケーブルインシュレーターです。価格は1本11,000円で近年のオーディオ関連製品の価格高騰を考えればなかなかリーズナブルなお値段といえるでしょう。
今までケーブルインシュレーターというと、床にいくつか並べてケーブルを浮かせるタイプのものがほとんどでしたが、これはらせん状のチューブの中にケーブルを通すという新しい形です。このチューブの中には特殊な液体が入っております。これは「スティッキー溶液」という粘性のある液体でダンピング効果があるものです。クライナのT-PROPというインシュレーターの中に封入する液体と同じものです。これにより様々な振動やノイズをシャットアウトできるようです。

この製品の音質改善効果には、ちょっとびっくりですね。ノイズ感が減って音楽そのものが浮かび上がってきます。情報量が上がって鮮度感もアップします。価格の割に改善度が高い、つまりコストパフォーマンスでは群を抜いている商品だと思いますね。ただ、1本使うと他のところにも使いたくなってしまうという「蟻地獄」状態になってしまいます(笑)。
一般家庭では機器の裏側は配線ケーブルや電源ケーブルでごちゃごちゃになっているケースがほとんどでです。電源系と信号系を離すだけでも音質改善ができるので、主要なケーブルに巻き付ければこれは相当な効果があると思います。
ということで、個人的に興味がありますので5本調達して自宅でテストして、どこに使うのが一番効果が上がるかを検証して続編としてご報告したいと思います。

もう一つはフルテックが出した NCF Booster というケーブルホルダーです。こちらは基本的に電源プラグの安定した保持のためのパーツですが、海外のオーディオショーの写真を見るとケーブルホルダーとして使用しているケースもあります。価格はちょっと高くて1台32,800円ということですが、電源廻りの商品ということもありこちらも音質改善効果は絶大です。またコンセントの位置によって高さ調整ができるよう、延長のシャフトバーもオプションで用意があります。
この製品のポイントは新素材 NCF(ナノ・クリスタル・フォーミュラ)をプラグのホールド部分に採用していることです。NCFは2015年にフルテックが独自に開発した特殊素材で帯電防止とノイズ除去の効果があるとのことで、フルテックの壁コンセントにも使用されています。

まずは壁コンセントの電源ケーブルに使用してみました。ノイズ感が取れて音が生き生きとしてきました。それと同時に力感も出てきました。激変といっていいでしょう。一番差が出た楽曲は、つい先日最新作エピソード8「最後のジェダイ」が公開になったスターウォーズのテーマ曲でした。音の広がり方や各パートの音数の多さに圧倒されました。オーディオ用の電源プラグはサイズも大きいし、それに伴い重量も増えるので、確実なホールドによってこんなに変わるものかと改めて感じました。それにプラスしてNCF によるノイズ低減効果もあって想像以上の音質改善がされたものと思われます。通常、壁コンセントはさして補強もされていないので、ここに設置するのは一番効果があると思います。次に効果があるのはそこから繋がっているコンセントボックスで、それから各機器のACインレット部と、電源の流れの上流部分から設置するのが効果的だと思います。

フルテックさんの話ですと、これのサイズの小さいものでインターコネクトケーブルやスピカーケーブル用のものを開発中とのことですので、これはケーブルホルダーの決定版として期待できるものと思います。